20年
この間、輪るピングドラムを見なおしていた時に、「かえるくん、東京を救う」を読み返したくなり、近所の本屋に買いに行った。20年経っても村上春樹の本は電子化されていない。
20年経った阪神大震災と同じく、村上春樹にはちょっとした因縁がある。春樹*1が屋上からレコードを投げた神戸の学校に通っていたからだ。そこの図書室で村上春樹を借りて読んでいた。出身校だからと言って、特別扱いされることもなく、彼の本は普通に書架に収まっていた。
かえるくんは想像力の中で戦った。20年経っても、戦い続けている人達がいるのだろう。
わからないことは多いけれど、時代は意味と理由に終わりを求め、考え続けることを許してくれない。迷いと思考は切断されて、日常に回収される。
それでも、安易にわかったふりをするより、ずっと考えていたい。
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/02/28
- メディア: 文庫
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- 出版社/メーカー: キングレコード
- 発売日: 2015/02/04
- メディア: Blu-ray
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2014年の本
- 作者: 新海誠
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/メディアファクトリー
- 発売日: 2014/04/11
- メディア: 単行本
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新海誠展に行って買ってきた本。映像版よりも登場人物が増えて、映像では語らなかった人物の内面が書かれて群像劇となり、映像版の続きも書かれている。
新海誠は言の葉の庭について企画書の中でこう語っている。
…しかし「よって立つ場所を持たない」「歴史を持たない」ことは、この国で生きる現在の我々にとって、最初から設定されているパラメーター、所与の条件である。僕たちは不安定な時代に、不安定な気分で、文字通り揺れる足元の上で不安定に生きている。それでもなお日々美しいものを見つけるし、描くべき心の交流もある。だからこそ、拠り所のなさも孤独も受け入れた上で、それを肯定的に描く必要があるのだと思っている。
新海誠“「言の葉の庭」──この作品について思うこと”(2012/09/22)より抜粋
不安定さを文字通り登場人物の誰しもが持っていることが書かれているのが小説版だった。
揺れながらも時間を積み重ね、誰かの指が少し触れ、そして離れていく。そういう繊細さが感じられる物語だった。
- My Humanity
- 作者: 長谷敏司
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2014/10/30
- メディア: Kindle版
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- 批判的工学主義の建築:ソーシャル・アーキテクチャをめざして
- 作者: 藤村龍至
- 出版社/メーカー: エヌティティ出版
- 発売日: 2014/09/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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実践されたプロジェクトを通し、得られたデザインプロセスには説得力が有り、知っておく価値はある。
近代から現代までの、日本における建築を知るのにもおすすめ。
- レム・コールハースは何を変えたのか
- 作者: 五十嵐太郎,南泰裕
- 出版社/メーカー: 鹿島出版会
- 発売日: 2014/06/11
- メディア: 単行本
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レム・コールハースを論じた本書では、多様な視点が存在し、そこから彼の影響が推し量れる。槻橋修氏の論考、「観測者のランドスケープ」はシュールレアリズムの視点も挟まり、語れる視点の多さと影響に圧倒される。
- 弱いつながり 検索ワードを探す旅
- 作者: 東浩紀
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2014/07/24
- メディア: 単行本
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しかし無理にコミットせず、観光客として社会を旅する姿勢を本書は教えてくれる。
仮面ライダーの軸
仮面ライダー鎧武の話は佳境に入り、仮面ライダードライブの始まりが近づいてきました。ドライブは車に乗るライダーということで話題になっています。車に乗るライダーは初でなはなく、仮面ライダーBLACK RXがライドロンに乗っているのですが、バイクに乗らないで車だけに乗るというのは確かに初です。ということで宣伝文句にはちゃんと「バイクに乗らず」という枕詞が付くようになっています。
ちなみに仮面ライダーBLACK RXは石ノ森章太郎先生が最後に関わった仮面ライダーであり、武器による必殺技や多段変身など平成仮面ライダーに繋がる要素が沢山あるのですが、多くを語ると長くなるので興味のある方はぜひ見てください。
さて、仮面ライダーのデザインや設定について、インターネットで話題になるようになったのは平成ライダー第8作、仮面ライダー電王の辺りだと私は記憶しています。その桃を割ったようなマスクデザインと電車に乗るライダー、というのが大きく話題になりました。
その後、キバ、ディケイド、Wとそれなりに話題になり、その度にこれは仮面ライダーではない、石ノ森先生への冒涜だといった意見も散見されます。しかし、製作陣も適当に作っている訳ではありません。仮面ライダーとは何かを真剣に考え、平成初期の頃とは変わってしまった社会状況やマーケティング戦略による制約を受けながら、常に新しい仮面ライダーを作っています。その姿勢は作品を見ているとひしひし感じます。
ユリイカ平成仮面ライダー特集号において、白倉伸一郎氏が仮面ライダーを作るに当って外せない軸として、「同族争い」「親殺し」「自己否定」の三つを挙げています。これは仮面ライダー1号が持っていた軸です。ショッカーの改造人間である仮面ライダーが同じ改造人間と戦う。自らを生み出したショッカーを倒す。そしてショッカーを全滅させるならば、ショッカーの改造人間である自分の存在も否定しなければならない。三つの軸に合わせて平成各作品を見てみると、描き方は違えどその軸が表現されています。
私は平成仮面ライダーの中では555が好きなので、555の中の「軸」についてネタバレにならない範囲で挙げてみます。
555の軸は、オルフェノクという人間の進化態と戦う「同族争い」があり、ベルトを作ったスマートブレインを倒すという「親殺し」があり、ベルトがスマートブレイン製であるが故の「自己否定」があります。ネタバレなしだと温い軸になっていますが、話が展開するに連れ、三つの軸は大きく変化し、物語にカタルシスを生むものとなります。ぜひとも作品を見て確認していただきたいです。
その他の作品の軸についても、各作品を視聴しながら発見していただきたいです。huluで全話配信されるそうですし。
Huluで「仮面ライダー」22シリーズ、計1060話を配信 「BLACK」「555」など14シリーズが初登場 - ねとらぼ
仮面ライダーWからの平成2期では、ディケイドでのドライバーの爆発的な売上を受けて、仮面ライダーの根幹、ベルトの売り方がかなり重視されるようになりました。そこで、「同族争い」と「親殺し」を満たすように、敵と同じ力で変身するという設定が平成2期から顕著になります。Wではメモリ、オーズではメダル、フォーゼではスイッチといった具合です。
商業的制約と物語との関連の話は、ロースおじさんの話が素晴らしいです。
とんかつQ&A「仮面ライダー鎧武」 | ホームページ作成サービス「グーペ」のキャラクターブログ「とんかつ教室」
大人も騙せないような話が、子供に夢を見せることはできません。そのぐらいクオリティは高いと私は思っています。鎧武の終盤も、怒涛の展開*1と若手の役者達の成長により*2凄く面白くなっています。
ドライブに関しても、車に乗る!バイクじゃない!体にタイヤ!と設定やデザインが話題となっています。先に挙げたように石ノ森先生が云々という意見もあります。しかし、仮面ライダーというのは外見や初期設定だけで、それが仮面ライダーであるかどうかを判断できるものではないと私は思います。シフトカーはもしかして敵も使うんじゃないかとか、刑事ということは正義のあり方への踏み込み方も色々ありそうだとか、今回の三つの軸はどう表現されるんだろうとか、今から心踊らせて考えています。
もちろん、話が進んで全容が見えてきても、デザインやその物語について好き嫌いや異論が出るのは仕方がないことだと思いますが。
長々と書きましたが、仮面ライダー鎧武の結末、そして仮面ライダードライブを非常に楽しみにしています。
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仮面ライダードライブ 変身ベルト DXドライブドライバー & シフトブレス
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ゲンロン友の会同人誌ライブラリーとSFMウェブサイトについて
ゲンロン友の会の同人誌ライブラリに未来都市研究会(SFM)の本が所蔵されていました。
ゲンロン友の会同人誌ライブラリー | ゲンロン友の会
http://genron-tomonokai.com/wp/wp-content/uploads/2014/05/genron_doujinshi_20140708.pdf
「未来都市研究会vol.2.5 集成」が置いてあるようです。
最初にチェックした時は無かったような気がするのですが、見落としたのか後に追加されたのか。
ともあれ、ゲンロンカフェにお立ち寄りの際はぜひお手にとって見てください。
さて現在、未来都市研究会ではウェブサイトの構想を練っています。
私は今までウェブサイトを作ったことはありません。
しかしディレクションをしなければならないので、参考になりそうなサイトのチェックなんかを始めています。
これらのウェブサイトから、どういった意味と要素を参考にしようかと考えています。
始めてみると、ウェブサイト製作というのは何となく建築設計に似ているなと感じています。
デザインの手法というのは成果物に関わらず似てくるものなのかもしれません。
可蝕性を持った都市
もう結構前の話になってしまいますが、7月12日にジュンク堂池袋本店で行われた、田中浩也先生と藤村龍至先生のトークショーを見てきました。
まずは田中先生のお話から。バルセロナで行われた
FAB10 Barcelonaのお話をして頂きました。
参考に使用していたスライドは多分これ。
http://cba.mit.edu/events/11.08.FAB7/Tomas.pdf
FAB7の時の資料のようですね。
バルセロナのFabLabの現状と、日本でも広がっているFabLabの状況なんかも。
藤村先生は世論の可蝕化と物質性という言葉をタイトルにし、鶴ヶ島から今現在進行中である大宮プロジェクトまでを紹介していただきました。
かつての公共建築設計におけるワークショップは、幾ら関係者の意見を聞いても、結局「うるおい」や「やすらぎ」等の曖昧な言葉に集約され、意見が反映されたかわからない計画となります。
模型を使い、関係者の意見の集約と整理により、ブラックボックスになっていた公共空間の設計を、物質をもって示す。藤村先生のここ最近の活動はそういうことだと思います。
藤村先生は建築および建設業の可能性を信じており、建物を新しく作る方向でも、綺麗に撤退していく方向でも、その過程を私たちに手触りのあるものとして提示してくれています。
この国ではいつの間にか建設業は不信をもって見られるようになってしまっています。しかし、頭から何も信じないより、その技術を制御して一緒に何かを作っていく方が良いと考えます。
小さなものとしては、地元の工務店と共に街を整備し維持管理をしていくこと。
大きなものとしては、ゼネコンと共に交通インフラと直結し、集約した都市としての建築を作ること。
どちらも意見を即座に形にすることが求められると思います。
そこで活躍するのが3Dプリンタを始めとするフィジタルなデバイスだと思います。
田中先生は「作ってみた」だけでなく「使ってみた」がこれからのものづくりのサイクルを回すのだとおっしゃっていました。
都市もそうやって愛着の持てる形を自分たちで拵え、使ってみたときに、FabCityとまちラボから連なる未来都市の一つの姿が見えるのではないでしょうか。
事前に買っておいた本にサインをして頂きました。Kindleで買わなくて良かった。
- 作者: 田中浩也
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/06/27
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SFからSFへ
サイエンスフィクションからソーシャルファブリケーションへ。
田中浩也先生の本、SFを実現する 3Dプリンタの想像力 (講談社現代新書)を読み終わりました。特に興味深かった事柄について。
・SF的想像力について
3Dプリンタで3Dプリンタを作る、自己増殖のプロジェクトが過分に表現されているのは、南極点のピアピア動画でしょう。田中先生も本の中で触れており、作者の野尻さんはDMM.MAKEでも連載を持っています。
DMM.make - ベアフット妄想拡張講座 0話「ストーリー指向のMaking(前篇)」
ピアピア動画の中では、工場が自動的に整備され、突然変異の蜘蛛が軌道エレベーターを作り、果ては宇宙からの知性体が自己増殖します。これら要素が一つの物語の終着に辿り着く流れは非常に心躍りました。ファブリケーションの意志は色々な作品に息づいていて、「SFを実現する」の中で取り上げられている作品はスタートレックやキテレツ大百科でした。私が思い出したのはBEATLESSに出てくるhIEのマリアージュが使用するデバイス、GOLD WEAVERです。八卦とアンティークミシンをモチーフにデザインされたこのデバイスは、設計図さえあれば何でも作る万能工場として機能すると表現されています。織物を編んでいくような製作過程とその万能感からは3Dプリンタの可能性の一つが見られます。
http://beatless.jp/gallery/pic/#g4
これら物語をフィクションで終わらせるのではなく、現実に顕現させることが次のSF、ソーシャルファブリケーションだと感じました。
・場所、建築、都市について
土着性が文化が立ち上がり、道具に影響を与えてきたということも興味深い事柄です。砂漠では太陽と砂を利用した3Dプリンタが実験されているのも面白い話でした。
建築と3Dプリンタは相性が良く、模型作成の場で活用されています。建築設計事務所のBIGではスタディ段階から積極的に3Dプリンタが利用され、大きな模型を作るために広いオフィスへ引っ越しています。
個の強みを最大限に活かし組織の“らしさ”を磨く [BIG] | ISSUES | WORKSIGHT
また、建材レベルの部品を生成する研究もされているようです。
都市の話では、スマートシティズンへの取り組みが興味深い話でした。都市の情報を可視化し、環境を最適化する。その可視化する手段は住民が自分で作る。市民そのものをスマートシティズンに成長させるプロセスです。都市に対して使用者してではなく参加者となって能動的に参加していくこと、そのプロセス自体に価値を生もうとしているとのことです。
その土地にあったデバイスを使用し、人々が能動的に建築を建て、創造力と共に都市が生成され最適化されていくーーソーシャルファブリケーションな未来都市はそんな形でしょうか。
他にも沢山の話が書かれていて、そのどの要素も未来を考えるに十分な材料となっています。そしてその未来が自分たちの手で創れそうな手触りを持った本でした。是非とも多くの人に読んでもらいたいです。
- 作者: 田中浩也
- 出版社/メーカー: 講談社
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- 作者: 野尻抱介
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BEATLESS 電子特別版 《前》: 1 (角川書店単行本)
- 作者: 長谷敏司
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店
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BIG RECENT PROJECT BIG 最新プロジェクト
- 作者: Bjarke Ingels Group,二川幸夫
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Animation & UI 2
「新世紀エヴァンゲリオン」のエントリープラグの中や発令所に踊るディスプレイを見た時は衝撃でした。それまではアニメの中であそこまでデザインされたモニターグラフィックは見たことがなく、SFの中の映像と言えばスターウォーズのR2D2などの3D表示、ホログラフィックの表現の方が印象的でした。モニターグラフィックが印象的となったのは私の中ではエヴァンゲリオンが最初でした。
ディスプレイ表現とホログラフィック表現の間の子のようなものでは、「機動戦艦ナデシコ」が記憶に残っています。XYZ軸のうち、XZ軸だけを使った空中に浮かぶディスプレイがコミュニケーションツールとして、ところ狭しと飛び交っていました。
今、アニメの中のインタフェースは様々な表現があり、一方向にトレンドを決めるのは困難です。強いて挙げるとすれば、CGの使用が普通となったため、発光表現とディスプレイの中でもある程度の立体感をもった表現が多くなったかなということでしょうか。「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q 」に出てくる戦艦 AAAヴンダーの中のモニターグラフィックなどはその集大成と言ってもいいでしょう。
立体、平面に関わらず、ホログラフ表現も廃れてはいません。ただ、ナデシコほど脈絡なく飛び出したりはせず、コックピット内など、何らかの出力装置に起因していることが多いです。最近見た中ではソードアートオンラインが出力装置をスキップしてメニュー画面などを表示していましたが、これはVMMOだということで説明できます。
インタフェースという意味では、アニメの中のプロダクトデザインも物語と意味を持っていて面白いですね。
エヴァQの中にDSSチョーカーというものが出てきます。その制御装置は銃を模したものとなっていて、コマンド選択も弾丸の選択と装填を彷彿させるような動きのホログラフィックが見られます。
ボタンやタッチパネルではなくトリガーであったからこそ、命を奪うという行為という意味が連想しやすく、ミサトさんの躊躇いが理解しやすかったと思います。
「翠星のガルガンティア」ではマシンキャリバーのチェインバーとの通信端末が出てきます。これはコックピットにもパイロットスーツにも装着できるし、耳にもかけて使えるデザインで実際に有ったら欲しいと思うほどでした。
チェインバーの顔っぽい意匠があるのもかわいい。そして、チェインバーそのものに似ているからこそ、彼がいなくなった後の寂しさというものが一層増幅されます。
人工知能や知性体のインタフェースというものも、一定の傾向を掴むのは難しいと言えます。勇者シリーズのようにロボ自体が喋ったり、ガルガンティアのように端末を用意されていたり、マクロスプラスのシャロン・アップルやキャプテンアースのパックのようにサーバーの様なものが用意されている作品もあります。
同じ作品内で知性体がインタフェースを変化させた例もあります。「交響詩篇エウレカセブン」ではアーキタイプであるニルバーシュとジエンドは意思を持っていますが、特にツールは用意されず、喋りもしないので行動でしかその意図は読めませんでした。それはそれで燃えるし実際熱い展開もありました。しかし、続編の「エウレカセブンAO」では同じアーキタイプとなったトゥルースは饒舌に喋り、既存AIを流用したモニターグラフィックまで用意されるという変化を起こしています。
「機動戦士ガンダム00」においても、イノヴェイドのティエリアは肉体を持っていたり、情報だけであったり、小さなホログラフの擬似身体になったりと忙しく変化しました。
「知性体のインタフェース」は具体例の作品を挙げていくとキリがないカテゴリです。モニターグラフィックだけのもの、擬似的身体を持っているもの、人と触れ合える完全な身体や実体を持っているものなど種類は様々で、それぞれの意味をまだ類型的に整理できていませんし、これからできるとも言えません。ただ長谷敏司の小説「BEATLESS」における、身体があるからこそ、その振る舞いからアナログハックが生まれる、という考え方は一つの方向性ではあると思います。
前回のAnimation & UI - YIと同様に言葉の定義が怪しく、そして長くなってしまいましたが、これからも作品の中で趣向を凝らしたインタフェースが出てくることを楽しみにしています。
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q EVANGELION:3.33 YOU CAN (NOT) REDO.(初回限定版)(オリジナル・サウンドトラック付き) [Blu-ray]
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劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness- [DVD]
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- 作者: 長谷敏司
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